2015年度

1.活動方針

 近年、ICT分野においてクラウド化が進行していますが、大学ではクラウドサービスは様々な理由により一部の分野に適用されているのみであり、民間企業に比べてそれほど広がりを見せていません。一方で、文部科学省が推進している「大学改革実行プラン」において、大学教育の質的転換とともに多様な大学間連携や地域との連携が期待されており、従来の枠組みを超えた新たな連携が求められています。

 これらの背景を踏まえ、本分科会では、クラウドコンピューティングを活用した大学間共同利用の実現性、アプローチ方法を活動方針とし、一昨年度は大学におけるIR分析の活用検討と分析テンプレートの作成に取り組みました。また、昨年度はタブレットを中心としたキャンパスライフの検討、といったテーマに取り組みました。

 今年度は、より具体的に、大学のクラウド活用をメインテーマとし、学生・教職員向けサービスや新しい教示方法におけるクラウドの可能性について検討し、大学においてクラウドがどのような意味と展望を持つのかを探求します。

2.活動テーマ

「果たして大学の○○はクラウドで実現できるのか?」

 大学が直面している様々なICT利用について、学生向けサービス、教職員向けサービス、アクティブラーニングをはじめとした教示方法、といった具体的な利活用の視点から、クラウドの利用について検討を行い、要求される様々な機能が果たしてクラウドで実現できるのかを検討する。

クラウドでできるかな?

  • 学生のキャンパスライフを支援する
  • アクティブラーニングや電子教材を活用する
  • コミュニケーション基盤として利用する
  • 教職員の業務効率化や生産性向上につなげる
  • ビッグデータを活用する
  • 大学の求めるセキュリティや持続性は大丈夫?

3.活動概要

 本分科会のテーマである「教育モデルと情報基盤」の中で、今年度はテーマを「果たして大学の○○はクラウドで実現できるのか?」と設定し、次に示すサブテーマで年間3回の分科会を開催します。 分科会での盛り上がり方によってはWGを開催する予定です。

    • 大学とクラウド
    • アクティブラーニングとクラウド
    • 学内サービスとクラウド

 それぞれのテーマについて、事例研究(他大学や他業種の導入事例のご紹介)、討議(キャンパスライフにおけるクラウドの活用シーン、機能整理)、キャンパス訪問(施設見学)の中から幾つかの内容を盛り込むことを予定しています。 得られた成果をもとに、本年度中に何らかのものを具現化し、本分科会での成果としてフィードバック出来ればと考えています。