2013年度
1.活動方針
図書館ではさまざまなリソース(情報資源)を扱います。2013年4月の学位規則改正により博士論文はインターネットの利用により公表することが義務化され、また、ディスカバリーツールやNIIによるERDBプロジェクトなどの動きを見ると、日本における学術情報流通は E-Resource を抜きにしては語れない状況となっています。一方で、現在まで長い時間をかけて蓄積された図書や雑誌、視聴覚資料などのいわゆる伝統的な図書館資料も取り扱います。図書館員は、紙媒体の資料とデジタル化された情報の両方を扱い、利用者に必要な情報を的確に結びつけるという新たな役割を担うようになっています。また、図書館員自身も「図書館のリソースの一つである」、「全学的な改革検討の場に参画させていく必要がある」とそのあり方について、様々な提起があります。
利用者サービスに目を移すと、千葉大学のアカデミックリンクや各大学で設置が進んでいるラーニング・コモンズに代表されるように、大学図書館の機能は資料の提供のみならず、場としての図書館の役割もクローズアップされてきています。
第四分科会では、このようにめまぐるしく変化する環境の中で、学術情報システムはどのように進化すればよいのか、会員のみなさんと年間を通して考えていきたいと思います。
年5回を予定している分科会では、事例紹介、最新技術動向紹介などの情報提供に加え、スキルアップに向けた学習の場、情報交換の場としても研修を行ないます。
2.活動テーマ
「キャンパスの明日をつくる学術情報基盤」
今年度は「キャンパスの明日をつくる学術情報基盤」をテーマに活動を行います。
様々な情報資源の有効活用や博士論文の公開、ラーニング・コモンズやライティングサポートなどこれから図書館が取り組むべき課題は多岐にわたります。
新しい取り組みを行なっている図書館の見学やその後のディスカッションなどを通じて、問題点を共有し様々な課題を解決するためのシステムとはどのようなものなのか、利用者の情報行動はどのように変化しているのか、フィールドイノベーションについても取り上げ、明日の活気ある図書館を創っていくには何が必要となってくるのかを研修・研究を通じて学んでいきたいと思います。
3.活動概要
次のような活動を年間5回の分科会として開催を予定しています。
- 図書館見学
- 講義・討論・実習
- 事例紹介
- ワールド・カフェ、グループ討議・意見交換
- 製品紹介、図書館パッケージ「iLiswave-J」事例紹介・新機能紹介
- 言いたい放題