2014年度

お知らせ

1.活動方針

 昨年、大学生協連が実施した調査によると、大学生の4割が「1日の読書時間はゼロ」と回答し、「娯楽や教養はネットで充分」と公表されています。近年、電子ジャーナル、ラーニングコモンズ、IRDB等々、図書館員が新たな役割に右往左往している間に、学生たちの意識はどんどん変わってしまったようです。

 また、これまで IR といえば図書館では Institutional Repository (機関リポジトリ) が一般的でしたが、今では IR といえば Institutional Research (機関研究) が一般的になっています。大学におけるIRとなると、持続的な教育の質保障を推進するために、大学のさまざまな情報を収集・分析し、大学の教学支援の充実を目的として行なうものとされています。「教学支援」「学習支援」といえば、これまでも図書館が自らの役割と自負してきたものです。

 このように、図書館は、紙媒体の資料とデジタル化された情報の両方を収集、管理し、利用者(学生)に提供し、大学の教学支援、学習支援を担うという一層の責務を果たしていくことになってきました。

 今年度の第四分科会は、年間を通して、図書館と大学IRとの関わりや、新しい学術情報システムなどの最新技術等を、会員、賛助会員のみなさまとともに学んでいきたいと思います。年5回を予定している分科会では、事例紹介、最新技術動向紹介などの情報提供に加え、スキルアップに向けた学習の場、情報交換の場としても研修を行ないます。

2.活動テーマ

「キャンパスの明日をつくる」
-学習支援と図書館-

 今年度は「キャンパスの明日をつくる-学習支援と図書館-」をテーマに活動を行います。大学において、とりわけ図書館における学生への学習支援を果たす役割は、非常に大きなものとなっています。先進的な学習支援の取り組みを学ぶとともに、各大学において取り組む場合に必要な学生動向を捉えるものとしてIRやフィールドイノベーション活動についての考え方や技法を学びます。また、各ユーザ大学が必要とする図書館システムへの提案とそれを応じた「iLiswave-J」の最新情報、導入大学の事例紹介を行います。その他、NII様をはじめ大学図書館界を取り巻く情報環境の急速な変化を捉えていきたいと思います。

 これらのことを通じて議論を行い各大学図書館における学習支援の取り組みにについて参加者自身が研究・研修が行えることを目指していきたいと思います。

3.活動概要

次のような活動を年間5回の分科会として開催を予定しています。

  1. 図書館見学
  2. 講義・討論・実習
  3. 事例紹介
  4. ワールド・カフェ、グループ討議・意見交換
  5. 製品紹介、図書館パッケージ「iLiswave-J」事例紹介・新機能紹介
  6. 言いたい放題